桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)清水 潔

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おすすめ度:★★★
自己満足度:★★

写真は平和公園をバックにして撮影した本書。なんかシュール。本日は非常な秋晴れである。

さて、ぼくの猟奇的趣味、純粋俗物好奇心により買った本。

被害者その他関係者には申し訳ないが、もっとおどろおどろしいとんでもないものを期待していただけに、ちょっと拍子抜け。

いや、もちろん、ストーカー被害を再三訴えているにも関わらず、被害者を足蹴にし続けた警察には怒りを覚えてしかるべきだとは思う。そのうえ、ごく普通の大学生であるにも関わらず、メディアにブランド依存症、風俗嬢などと書き立てられた被害者には並々ならぬ同情は感じる。

しかし、それはあまりにも社会的な問題過ぎて、ぼくの大好きな(語弊があるかもしれないが、いや、本音か)、背筋が凍る、恐ろしき殺人、鬼畜の所業などといったものとはかけ離れていたのである。

以下本書より引用。

私は、別の県警の捜査ミス疑惑を取材していた時、その県警幹部から、一枚の宅配便伝票のコピーを見せられたことがある。それは、ある事件の遺族とのトラブルになった業者が、遺族に対し「おわびに菓子折りを送った証明」なのだという。
なんのことやらわからず固まっている私をよそに、その幹部は、捜査資料に大切そうに綴じ込んであった伝票を捜し出すと、伝票に指先を突きつけながら真面目な顔でこういった。
「被害者の遺族は、菓子折りを受けとっているんですよ。」
……菓子折りを受け取ったからって、何だっていうんだ?
「つまり、それでそのトラブルは一件落着しているということです」もちろんその先はこう続く。
「だから、我々の捜査には落ち度はないということです」

引用終わり。

本書と一緒に女子高生コンクリート詰め殺人の本も買ったのだが、とりあえずはそちらに期待したい。というか、ぼくは本当に悪趣味だ。いやいや、みんな一応はまっとうな道徳を口先ではそらんじてはいいるが、ほんとうは普通にゴシップ的な興味津々なんじゃないの? それが人間というものなんじゃないのかね。

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