カロリーゼロにだまされるな 本当は怖い人工甘味料の裏側 (大西睦子/ダイヤモンド社)

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ダイエットコーラが好きだ。カロリーがゼロだから。普通のコーラは怖くて飲めない。なぜならカロリーも糖分も山ほど入っているから。ダイエットコーラなら安心だ。糖分もカロリーもゼロだから。

人間が決めたゼロの定義

そもそもカロリーゼロとは「100g当たり5kcal未満(飲料の場合は100mL当たり5kcal未満)であること」であって、完全にゼロというわけではない。
参考: ゼロカロリーとカロリーオフの違いとは? ― 栄養成分表示の正しい見方

つまり、しょせんは人間の作った単なるモノサシであって、そんな曖昧で頼りないものに振り回されること自体、愚かなのかもしれない。

ハーバード大学の研究者たちが、3000人以上の女性を11年間追跡調査した結果、人工甘味料使用のソーダを1日2缶以上飲んでいた人は、飲んでいなかった人に比べて、腎臓の機能が30%も低下していたことが判明しました。カロリーありの糖類使用のソーダを1日2缶以上飲んでいた人には、腎臓の機能の低下は認められなかったのに、です。

感覚を忘れた人々

現代人の特徴のひとつとして、行き過ぎた数字信仰がある。生活、恋愛、仕事、そして食まで、ありとあらゆるものを数字で測り、それで本質をつかんだような気になっている。

確実に言えそうなのは、カロリーゼロの人工甘味料を摂ると、体重のコントロールが難しくなることです。かえって空腹感を増やして食べ過ぎたり、甘み中毒になって、結局肥満になることが分かっています。

かつては私もその数字狂信者のひとりであったが、最近は自分の率直な感覚をこそもっと信じるようになった。

極端なことを言えば、カップラーメンを食べたいと思う。そして食べておいしいと感じる。一般的に健康的でないと考えられる食べ物であっても、それが食べたくて美味しく感じられるのであれば、それは身体が求めているということであって、短期的・単眼的な身体に良い悪いを超えた、真に必要な栄養素が得られるのではないだろうか。

ひとつ言えるのは、何かを食べて罪悪感を覚えるなんていうのは心身にとって最悪だ。どうせジャンクフードを食べるなら、本気で食べて心から楽しむべきだ。

視野狭窄の時代

これまた現代人の特徴として、待つことができないというのがある。とにかくせっかちで、今すぐ欲しく、今すぐ効果が出ないと気が済まない。

安全性は、3世代≒100年程度の影響をみないと分かりません。 (中略) 親が摂取したことによって子どもの生殖器官を傷めた可能性があるか否か、孫世代をみないと分からないためです。人工甘味料は今の40代が2世代目で、ようやく3世代目に入ったところではないでしょうか。安全性が担保されているとは言い切れません

この世で本当に即効性のあるものなど、せいぜい浣腸くらいのものだろう。この世の一切は、とにかく時間がかかる。むしろ忘れた頃に効果が現れることばかりである。

思うに、人工甘味料というのは人間にとって裏口入学のようなショートカットとしてあって、その時はいいかもしれないが、遠からず辻褄が合わなくなって、結局は重いツケを払うことになるのではないか、というのが現時点での私の考えである。

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