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読み終わってると思ってたら読んでなかった。なかなかよい本。土屋文明の『終りなき時に入らむに束の間の後前(あとさき)ありや有りてかなしむ』ってのが、説明も読むと実にしみじみと感じるものがあってよいなあと思った。
追記
すっかり歌意も何も忘れてしまったので調べた。妻の死に対する一首で、死別の悲しみをうたっている。最愛の妻テル子に先たたれ(とはいえ、ともに90代)、死ぬる事さえも「あとさき」があるのかと嘆いている、と。「終りなき時」とは、すなわち泉下の人となること。
正直、これがせめて40代、50代なら、なるほど、それは悲しいという気もするが、しかし90代だと、欲の皮がつっぱり過ぎではと思ったりして。死ぬのに「あとさき」ありやって、もう90代にもなればどっちでもいいじゃん、なんならまとめて行ってらっしゃいくらい思ってしまう今の私は、あるいは心が擦れているのかもしれない。