日本の「私」からの手紙 (大江健三郎/岩波書店)

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全然おもしろくない。著者いわくヒロシマ・ノートと同系列な本らしいのだが、どうも自分の思考、周辺、いつかやった講演内容を適当に寄せ集めてみました、というような感じである。

大江さんのことはかなり好きなだけに、残念である。

しかしまあ、一応ふうんと思った箇所を以下にご紹介。

人間は所詮滅びるものかもしれず、残されるものは虚無だけかもしれない。しかし抵抗しながら滅びようではないか。そして、そうなることは正しいことではない、というようにしよう。

国民学校の校庭で、まだ頭を短く刈ったままの、この間までもっとも軍国主義的だった教頭が、生徒の私らに羞恥の念を覚えさせるほどの上機嫌で、英語の講習をしていた。〜中略〜歓迎するための言葉を覚えておこう。さあ、そろって、ハロオ!と、叫ぶように。

批判を謙虚に受け止める、という言い方。暴行殺人までおかした押し込み強盗が捕まって糾弾されたとして、そいつが、自分はあなた方の批判を謙虚に受け止める、といったとしたら、それはグロテスクなほどのものでしょう。〜中略〜私はこの特殊な日本語の用法について、それを繰り返し使う政府や官僚や政界のボス、環境汚染の元凶の実業家に、異議を申したてる者がいないことを不思議に思ってきました。

以上。

付箋をはった箇所を読み返してみると、まあ少しは勉強になったのか、と思う。

批判を謙虚に受け止める。あらためて考えてみると、確かに気持ちの悪い言い回しだなと思った。

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