ポストコロニアリズム (本橋 哲也/岩波新書)

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コロンブスに始まる西欧、そして植民支配、被植民地。

中東、東洋という呼び名からして、西欧が世界の中心ということで終始して、歴史は流れ続けている。

まあ、素直に考えて、コロンブスは英雄なんかじゃなかったよな、とは思う。とんでもない侵略者で、ナポレオンの比ではないような気がする。

以下本書より引用。

彼らが実際に食人の習慣を持っているかどうかは、もはやさほど問題ではない。自分たちに都合が悪い相手は「カリベ」ないし「その隣人」と呼びさえすれば、捕らえたり殺したりしてしまえるのだから。単語が少しずつ形を変えながら、その指し示す対象を植民者の思うがままに選択していく。
このような名付けによる支配は、コロンブス以降、幾多の航海者や植民者や作家たちを魅了した。

引用終わり。

本書には、コロンブスが自身のことを「提督」と書き記した日記が登場するが、これは先日読んだ「天才」という本の中で言及されていたので、そうそうそうなんだよねと、知識がリンクして快感であった。

コロンブスは自尊心が恐ろしく強かったという。だからわざわざ自身のことを提督なんて人称で書く。自分のことを「社長は~」なんて記す経営者が居たら、ちょっと、というか相当イタイ人だと考えればわかりやすいだろう。

興味深い一冊であった。

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