結婚論 (小原國芳/玉川大学出版部)

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日本に喝! 昨今の男女交際に喝! 愛の無い結婚に喝! 世間体を気にして離婚しないなど言語道断! 喝!喝!喝!

というような内容である。と言っても大正八年に初版。平成四年に四八版となっている。

著者は玉川学園の創立者で、最後の私塾創立者といわれているそうである。

だからだろう、すべてが熱い。教育とはかくあるべき、結婚とは、離婚とは、再婚とは、かくあるべき! べき! べき!という主義主張に満ち溢れている。ぼくはそれらをぼけーっとごはんを食べながら少しずつ読み進め、本日読了。

まあ、ふーんと思った箇所を以下に抜粋。

ルッソオであったか「自分の子供を離し得ない親は最も不親切な親である。」

一家を支持し得る経済力。これは必ずしも財産そのものを有することを要しない。経済的勤勉、技量、腕前が却って確実なる財産である。妻女を養い子女を教育しえるほどの資力のないものには絶対に結婚は許されない。貧乏者の子沢山。粗製濫造は実に積極的に犯罪以上の罪悪である。そのためには我々は出来るだけの節約を要求する。避妊法すら勧める。経済上の独立者でないものは到底我々と結婚を云為し、恋を談ずる資格はない。

再婚の時期なぞについても、いろいろ問題があろう。けれども真人にとってはそんな事は問題ではない。下らない世間への義理立てや名前のために三年とか五年とか待つ人の浅薄さがかわいそうである。十年も一時間も同じである。一時間が悪ければ十年も千年も悪い。

以上。

やはり一昔前の本なので、まま古臭い主義主張が散見されるが、基本的にこの人の喝破の仕方は好感が持てる。

たとえば、「十年も一時間も同じである。一時間が悪ければ十年も千年も悪い。」など、まさにその通りと思う。

著者はそう断じて、さらにこう続ける。【「二年や三年経ったから、もうよかろう」と。聞いてあきれる。汝の全心情の命令に常に忠実でなければならぬ。無論、世間には畳と女房は新しいほどよい、なぞというミミズが沢山いる。かかる奴に離婚だの再婚だのという資格のないのはいうまでもない。彼等をば法律の網の上に鉄の鎖でしっかり結びつけるがよい。かかる者のためにのみ時期なぞいうことは必要なのである】。

ミミズ、そう、ミミズである。

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