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いかんせん内容がわかりにくい。よくわからん、もう少しわかりやすく書けないものかと思っていたが最後のあとがきでやっとこの本の本質がわかった。
著者は執筆の動機をこう記している。
「現実にまだ幼くさえあった私たちに、その生命を投げ出しても悔いぬという決意を強制した日本の近代天皇制への関心からであった」
靖国神社は特殊中の特殊な神社で、というのも靖国神社は神が増え続ける神社なのである。しかも、乃木希典、東条英機といった大将級の人物に限らず、ただ「天皇陛下のために戦死」すれば、靖国神社にてまつられ、神とされるのだ。
それでなにが悪いのかと思ったのだが、こんな歌があった。
上野駅から九段まで
勝手知らないじれったさ
杖を頼りに一日がかり
せがれ来たぞや会いに来た
つまり、好きでお国のために死んだわけでもあるまいに、その魂さえも返してくれないということなのだ。
とかなんとかはしょって書いてみたが、ぼくにはいまだもって靖国参拝の是非云々の意味さえわからない。
でもなんとなく、確かに魂くらい返してほしいのが人情だよなと、ごくごく一部分を抜き出してぬるいことを思う。
またこんな歌もある。
靖国の宮に御霊は鎮まるも
をりをりかへれ母の夢路に
なんで”ときどき”なんだ?ってね。
お国のためと一億大合唱していた時代ではあったのだろうが、天皇とは、お国とはいったいなんなのだろう。