現代広告の心理技術101―お客が買わずにいられなくなる心のカラクリとは (ドルー・エリック・ホイットマン/ダイレクト出版)

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現代、世のすべての人は直接にしろ間接にしろ商売をしている。そこで広告は、誰も彼も必死になってしのぎを削ってやっているはずだが、案外に基本を抑えている人は少ない。

商品がほしいのではない

売る側はしばしば商品そのものに愛着を持つ。しかし、顧客が欲しいのは商品そのものではなく、それが自分にもたらしてくれることである。

はやりの言葉で言えばUX「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」、その商品が自分にどんなすばらしい体験をさせてくれるかということに尽きるのだ。

ステックとバーンスタインの『Balance Theory(バランス理論)』で述べられているように、「正しい」イメージが提示された場合、その特質をすでに持っている消費者は自我を公表するためにその商品を買う。そして持ち合わせていない消費者は、まるで自分がその特質を備えているかのように見せるため、その商品を買うのである。

人間を動かすのは言葉

広告とは、究極言葉である。そこに言葉がないということも含めて、決定的に言葉が重要なのである。

長過ぎるコピーというものはない。退屈なコピーがあるだけだ

短いコピーを使うのはそれ以外に言うことがないときだけだ。

盲目的にコピーは短い方がいいと思い込んでいたが、確かに、それが優れた内容であるならば、人はちゃんと読むのである。

広告でアートしてはならない

どんなことでも、なにはなくともゴールを設定しなければ始まらない。ゴールを設定せずにとりあえず走り出す人のなんと多いことか。

広告はエンターテインメントなんかじゃない! 楽しい広告もあるかもしれないけれど、楽しませることが広告の目的ではない。創造性を競っているのでもない。 (中略) 広告は、単純明快、商品やサービスを売るためのものだ。商品やサービスに消費者の関心を引きつけ、それをお金と交換させ、売り上げを伸ばす。これを目標にしたビジネス上のコミュニケーションが広告なんだ。

商品を売ること。広告の存在意義はそれ以外にないのだ。売るためにはどうすべきか。ただそのことだけを考えれば、思わせぶりな、ただお洒落っぽい広告を、大枚はたいて打つべきでないことは明らかだ。

たいていの人たちは可能な限りベストのことをしようとしないんだ。自分がベストだと思うことしかしないのさ。

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