フロントエンド開発入門 プロフェッショナルな開発ツールと設計・実装 (安達稜 (著), 武田諭 (著) /秀和システム)

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正直、もはやついていけないレベルである。本書はあまりにも多岐にわたるトピックと深い知見が詰まっており、すべてを理解して業務に活かせる人がいったいどれだけいるのだろうかと思う。

ただ、全部が全部わからなくとも、各種の問題に対する取り組み方や、活用すべきツールなどは、知っておいて損はない。何より、業務においては「何をどのように進めればいいのかわからない」というケースも多々あるため、方向性を模索するアイデアが一つ増えるだけでも価値がある。

スピード感をもってトレンドが様変わりしていくことや開発の際に必要な前提知識が多く求められることに否定的な意見も出始めます。海外を中心にJavaScript/Front-End Fatigue(=フロントエンド疲れ)といった言葉が囁かれるようにもなりましたし、進化のスピードが速すぎることに懸念を示す技術者がいないわけではありません。

膨大なファイルにどう太刀打ちしようか思いあぐねますが、なかなか難しい問題です。こういった問題に関してダイナミックに解決する方法として、初期描画に必要なCSSだけ切り出すという手法が存在します。CriticalというNode.jsのツールでブラウザの初期描画領域に必要なCSSをインラインで書き出すのです。それ以外のスタイルの読み込みは非同期にまわしてクリティカルレンダリングパスのステップ数を削減することが可能になるのです。

安全・確実にリリースすることや高い品質のサービスをユーザーへ届けることは価値ですが、あなたが明日車に轢かれて事故死する確率がゼロではないのと同じように、ソフトウェアには障害が起きないという確率もゼロではありません。重要なことは稼働し続けるシステムを止めることなくリリースする、いわば空中を飛んだまま飛行機を修理し機能追加していくという状況の中で、障害や問題をリアルタイムで検知するしくみが必要になってきます。

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