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弊社はWebの会社であるが、Webだけをやっていたなら、とうの昔に潰れてしまっていたろうと思う。
Webというのはあくまでツールであって、それは未来、他のもっと優れた何かにとって代わられる可能性を常にはらんでいる。Webは単に「今のところは」悪くない商売道具であるに過ぎない。
本書は、そもそもビジネスとはなんであるかということを教えてくれる。マーケティングとは「市場創造」であるいう理解は、今後10年20年、なにをやってメシを食うにしても必須の認識だろうと思う。
マーケティング=市場創造と理解すれば、「企業経営はマーケティングそのものである」という論も、「新しい価値を提案し、市場創造を続けることが、持続的な企業繁栄の道だ」と説いていると理解できます。新たに市場が創造されるなら、結果的に売れる仕組みにもなりそうです。
セオドア・レビットが示したように、ドリルを買いにきた消費者はドリルではなく壁にあいた穴が欲しいのですが、きっとその穴によってなにかいいことが体験されているはずです。その体験がベネフィットです。
いまでもマーケティング≒市場調査という認識が残っていることがありますが、それはこの時代の名残です。日常的に「探索」状態にある消費者の「注目」を派手な広告で喚起し、効率よく【興味】につなげられた市場環境下では、Attention→Interestという経路は合理的です。日常生活から明確な不満足がなくなり、消費者が「探索」状態ではない現代においては、新しい価値判断の基準や課題を提案することがますます重要になっていきます。