問題解決のあたらしい武器になる視覚マーケティング戦略 (ウジ トモコ /クロスメディア・パブリッシング(インプレス) )

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デザインはしばしばアートと混同される。逆もまた然り。しかしはっきりさせておきたい。金にならないアートはあり得るが、デザインは金になってなんぼである。

モノは見た目が9割

人は見た目が9割という。モノも基本的に同じである。しかし、ここで注意しなければならないのは残り1割の重要性である。

「見た目」と「内なる力」はリンクして、双方がバランスよく保たれていることが大切です。デザインがカッコいいサイトでもコンテンツが面白くなければ人は離れていってしまいますし、逆に面白いコンテンツでも、見た目が悪くて使いにくいサイトでは人は去っていきます。

いくら見た目がよくても、あまりにも阿呆であったり、目も当てられない品のなさであったりすれば、その1割がすべてを上書いてしまうのである。

最高のモノでもごちゃ混ぜにするとゴミになる

最近はランサーズ(Lancers)などを使えば、企業ロゴなんかでも2~3万も出せばある程度のクオリティのものが作れるようになった。

ブランドイメージを統一する (中略) よく見かけるのが、広告や宣伝で人を呼び込んだのにリアルな売場を見てガッカリさせられるという場面や、ホームページのデザインがカッコいいから採用試験を受けにきたのに、実際の会社を見たら受ける気をなくしたという場面です。

確かにランサーズのようなサービスを使えば早いし安いしクオリティも悪くない。しかし名刺やパンフレットにWEBサイト、それぞれのモノを値段だけで選んで細切れで発注する限り、十中八九、統一感が出せずに破綻する

いわゆる成金の身なりがしばしば残念なのはそのためである。いくら一点一点のモノがよくても、そこに値段以外の審美眼がなく、一貫した精神、美的ポリシーがないから見苦しくなるのである。

デザインとは初デートの日の服装である

相手にどう見られたいか。それがすべてである。つまり、ターゲット・相手不在のデザインはあり得ない。

多くの経営者やビジネスマンはデザインすることによって売り上げが上がることを期待しています。一方で、デザイナーの多くは、デザインにとっての“良いデザイン”をしたいと望んでいます。この2つを同時に満たし、かつそれが中長期的に続き、しかも年々、市場が広く深くなっていく状態のことを私たちは「ブランド力のある商品ですね」と言います。いわゆる、原価に対して高い売値がキープされている状態です。これが、「良いデザイン」だと言えるでしょう。

ヘタなデザイナーの多くは、おそらく自己主張の強すぎる人間だろうと思う。

クライアントはデザイナー個人のドヤ感に金を払うのではない。あくまでもその先にいる顧客が自社商品に対して好感を持ち、買ってもらうために投資するのである。

もちろん、デザイナーにとってクライアントは直接お金をくれるありがたい存在ではあるのだが、しかし、デザイナーがもっとも満足させるべきはクライアントの先のお客様であることを忘れてはならない。

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