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量子コンピュータどころか、量子自体なんぞやの状態で読み始めたが、一定程度は理解でき得られるものはあった。重要なのは、今までのコンピューターとは根本的に仕組み自体が違うということ。
そもそも、現時点で量子コンピューターはクラウドで一般に開かれているというのは、まったく初耳であった。すでに量子コンピューターが、いわゆるオープンソースの状態にあるということであれば、革命的なイノベーションが起こる日も近い。未来に備えよという気持ちにさせられる一冊。
注意が必要なのは、従来式コンピューターと同様の演算を行っている限り、量子コンピューターを使っても高速化は望めないということです。むしろ、従来式コンピューターのほうがハードウェアがこなれている分、高速に結果を出すことができるでしょう。つまり、量子コンピューターを使う意味がほとんどなくなってしまいます。
ビット数は水をくむバケツのサイズのようなものです。大きなバケツを使えば少ない回数で多くの水をくみ出せます。同じようにビット数が大きいコンピューターを使えば、少ない回数で大きな計算ができるのです。
量子もつれによって、複数の量子ビットの量子状態が関連づけられると説明しました。一方が1であれば他方も1になり、一方が0であれば他方も0になるというように、一方の状態によって他方の状態が決まるというものです。不思議なことに、量子もつれは量子をどれだけ引き離しても保たれます。この性質を利用したものが「量子テレポーテーション」です。量子もつれを引き起こしたまま量子を遠隔地に送っておけば、片方の量子状態を変化させると一瞬でもう一方に伝わるのです。この現象を通信に利用する研究が各所で進められています。